大人の肌の皮膚構造
皮膚はおおきくわけると、外側から3つの層になっています。
これらの層の機能がそれぞれ健康にたもたれていれば、肌はモチモチぷりぷりすべすべのはずです!
表皮層
表皮層は以下の4つの層にわかれた、およそ0.2mmの層です。
- 角質層
- 顆粒層(かりゅうそう)
- 有棘層(ゆうきょくそう)
- 基底層
この表皮層のうち、「おとなの肌」に重要な層は [1]角質層 [4]基底層 です。
角質層の「バリア機能」は健康な肌をたもつのにとても重要です。また、あたらしい細胞をうみだす基底層のはたらきがわるくなるとふるい細胞がいつまでも肌からはなれず、くすみやシミ、しわ、ニキビなどあらゆる肌トラブルの原因となります。
角質層
角質層のキーワードはこの2つです。
角質層は、外側からの刺激をふせぎ、内側から必要成分がうしなわれるのをふせぐ「バリア機能」という重要なはたらきをします。
- 紫外線や細菌、排気ガスなど有害な物質の外的刺激の侵入を防ぐ
- 水分、電解質などが皮膚の内側から失われることを防ぐ
この角質層は、ケラチン、脂質、アミノ酸などから構成されています。とくにケラチンは不溶性のタンパク質で、外からの刺激になたいする抵抗力がとてもつよい成分です。
角質層にふくまれる「水分量」によって、肌の「やわらかさ」「みずみずしさ」がきまるといってもよいとおもいます。
健康な肌の場合、15〜20%の水分がふくまれています。水分が10%をきると、乾燥してカサカサした状態になります。水分量がすくなく、肌のやわらかさがうしなわれると、シワになりやすいことは想像できるとおもいます。
角質層の水分をたくわれるためには、「NMF:Natural
Moisturizing Factor」といわれる「天然保湿因子」と角質層の細胞をつなぎあわせる細胞間脂質「セラミド」のはたらきが重要になります。
NMFは、その約40%がアミノ酸から構成されています。吸湿性と保湿性にすぐれ、水をふくんだスポンジのような役目をしています。これが角質層の水分量を決定しているといってもいいほどです。
角質細胞をうめるセラミドも、NMF同様の保湿性はありますが、さらに、角質層の細胞間をきっちりすきまなくうめることで、水分の蒸発をふせぐという重要なはたらきもしています。
このNMFとセラミドは加齢とともに減少するので、それをおぎなうケアが必要になります。
角質層の水分は外気の乾燥などで簡単にうばわれてしまいますが、同様に、お風呂にはいったり、化粧水などで保湿することで、これも簡単に補充することができます。
正常なターンオーバーをおこなっている場合、角質層はおよそ0.02〜0.05mmの厚さで、角質細胞が15〜20層に重なりあっています。顆粒層から角質細胞になってから、約2週間ではがれおち、あたらしい角質層へ仕事をゆずります。お風呂で体をあらうとでる白い「あか」は、このはがれおちた角質のことです。
角質層の表面は、汗腺からでた汗と皮脂腺から分泌された皮脂からできた「皮脂膜」でおおわれています。
「皮脂膜」は角質層の水分を蒸発させないはたらきと、肌を弱酸性にたもち、細菌の進入をふせぐはたらきがあります。
「オイリー肌」や「乾燥肌」などのスキンタイプで、うまれつきもっている肌の性質が関係するのは、「皮脂膜」の部分です。皮脂の分泌がすくなく、皮脂膜が形成されないと、水分が蒸発しやすくなって「乾燥肌」といわれます。また、皮脂の分泌が過剰で、テカテカするほど皮脂膜ができると、「オイリー肌」とよばれます。
一方、大人になることによって、影響がでてくるのが「角質層」の部分です。
「角質層」では「NMF:Natural Moisturizing Factor」といわれる「天然保湿因子」と角質層の細胞をつなぎあわせる細胞間脂質「セラミド」は、大人になるまでは、この2つの要素が機能しているため、「スキンタイプ」は皮脂膜だけの問題でした。
でも、大人になると、角質層のNMFもセラミドも減ってしまうので、すべてのタイプの肌で水分をキープしにくくなります。皮脂分泌がしっかりあるオイリータイプの肌でも、皮脂はあるけど水分がたりない、という乾燥状態になりやすいのです。
顆粒層
つぶつぶの顆粒細胞からなる層で、角質層とともに、肌の「バリア機能」を形成します。
NMFやセラミドを生成します。
有棘層(ゆうきょくそう)
とげとげの有棘細胞からなる層で、不要な成分を分解するはたらきがあります。この不要な成分を、層をみたしているリンパ液に引き渡し、処理します。
紫外線などをあびたときは、基底層で生成されたメラニンは、この層で、一定期間とどまります。その後、正常なターンオーバーがくりかえされるうちに、このメラニンは皮膚細胞といっしょに排出されます。
基底層
基底層は基底細胞(ケラチノサイト)とメラノサイトで構成されています。
基底層では「基底細胞」を生成し、これが今まであった「基底細胞」を有棘層におしあげ「有棘細胞」に、さらにこのあたらしい「有棘細胞」が古い「有棘細胞」を顆粒層におしあげ、「顆粒細胞」に、この「顆粒細胞」が、角質層の角質細胞になる、という「肌のターンオーバー」を開始する重要な層です。
肌の「ターンオーバー」とは、基底層で生成された細胞が有棘層、顆粒層をへて、角質層になるまでの28日の周期をいいます。
角質層に、ふるい角質が2週間以上はがれおちずにのこっていると、細胞を上の層へ「おしあげる」力がうまくはたらかず、基底層での基底細胞の生成するペースはおちてしまいます。これが、「ターンオーバーがみだれている」状態です。
また、基底層では、「メラノサイト」が真皮への紫外線の影響をさえぎろうとメラニン色素を形成します。不要になったメラニン色素は、さきほどのターンオーバーで上位の層へおしあげられ排出されます。「ターンオーバーがみだれている」状態のときに、メラニン色素が形成されると排出されないまま、色素沈着をおこし、シミやそばかすの原因となります。
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真皮層
真皮層は、コラーゲン、エラスチンといったタンパク質と、その隙間をうめるヒアルロン酸で構成される2〜3mm程度の層です。
三連構造の線維状のコラーゲンとその束をしっかりたばねるエラスチンのはたらきが、肌の「はり」に影響をあたえます。そして、保湿性のすぐれたヒアルロン酸がその隙間をうめて、真皮の水分をしっかりたくわえて、みずみずしさをキープしています。
- コラーゲン(こうげん線維)
真皮のコラーゲンは、水分をかかえこんで、肌に「ハリ」をあたえます
- エラスチン(弾力線維)
エラスチンは、コラーゲンをきゅっとたばね、肌の「弾力性」をつかさどります。
- ヒアルロン酸
コラーゲンやエラスチンの隙間をうめるゼリー状のヒアルロン酸は、すぐれた保湿機能をもっています。
- 線維芽細胞
皮膚の線維芽細胞は、きずついた皮膚細胞を修復します。
そのほか、真皮には、リンパ管や毛細血管、神経、汗腺、皮脂腺などがあり、その分泌や、栄養を補給するはたらきをしています。毛細血管から、真皮の構成要素であるコラーゲンやエラスチンなどを生成する栄養分や、酸素などを調達します。
皮下組織
皮下組織は、皮下脂肪や毛細血管で構成されます。
毛細血管は、栄養分や酸素を供給するはたらきをします。
皮下脂肪は、その栄養分をたくわえる一方で、外部の温度変化から体温への影響をふせいだり、衝撃を吸収するクッションの役目をはたします。
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